R62号の発明・鉛の卵
安部 公房
コメント
いつだったかのセンター試験(当時はそう呼ばれてた)の模試で「魔法のチョーク」という短編が取り上げられていた。 その表現力に感動してこの人の本を色々読んだ。その中でもR62号の発明が個人的に気に入っていた。ちょっとした厨二病的なのもあったかもしれないけどこの時代にこんな小説を書くこの人は天才だったと確信してる。長生きしていたらノーベル文学賞は確実だっただろうなあ。
ルーンの子供たちdemonic(5)
全民煕, 酒井君二
少年時代にMMOのテイルズウィーバーをやっていた時期があった。その繋がりで手に取った本。冬の剣はかなり暗めのストーリーだったが、こちらのデモニックは明るい冒険譚でサクサク読めた。 口から流れるように虚実織り交ぜた悪口をいうけど、なんだかんだ友達を見捨てないマキシミンは個人的には今まで読んだ小説のキャラクターの中で一番好きかもしれない。 モブサイコの霊幻とかディメンションWのマブチとかが好きなのは多分この小説のマキシミンにどことなくにているからなのかもしれない。
天と地の守り人 第三部(新ヨゴ皇国編)
上橋 菜穂子
守り人シリーズは自分のファンタジーの原点の一つかも。チャグムという皇子の貴種流離譚の形をとっている。リアリティにとにかくこだわりを感じる一方で、設定に偏りすぎていないところがこのシリーズの魅力を普遍のものとしているのではないだろうか。著者が文化人類学者ということもあり、作中言語の作り方や使い方がすごく魅力的。あととにかくメシが美味しそう。 NHKでドラマになってたのも見たけど面白かった。ちょっと端折りすぎかもとは思ったけど。
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦
教科書に載っている「山月記」ではなく「弟子」が収録されているからこれを選んでいる。 この本の「弟子」をきっかけに孔子に興味を持つようになって論語を読んだりした。 孔子の高弟 子路 の話。孔子がどんな人かというのもわかるので結構おすすめ。気に入った人は「陋巷にあり」という孔子/顔回のファンタジーをおすすめしちゃう。
三国志(一) 桃園の巻
吉川 英治
子供の頃に買ってもらった吉川三国志。はじめは小学校の教室に置いてあった横山三国志の漫画が出会だったかもしれない。 なんだかんだで孔明が好き。描写の仕方もあるかもしれないけど。
詭弁論理学改版
野崎昭弘
大学生の時に読んだ本。だいぶひねた学生だった自分はこの本に魅了されてしまった。 大好きな一節は 「本質的な」は「おれがいいたいのは」と同義である。 (うろ覚えだけど)
だれが原子をみたか
江沢 洋
つい最近読んだ本。 よくわからないけど化学に触れてみたい、という人に本当にオススメできる本。 今となってはTEMやらAFMやらで1原子は見れるけれども… さて昔の人は何を考えていた?というのを教えてくれる名著だと思う。 ただこのご時世水銀の実験はできないけどね。
ご冗談でしょう,ファインマンさん 上
ファインマン,R.P., 大貫 昌子, 江沢 洋
これも大学生の時に読んだ本。 結局ファインマンの物理学は難しくてアレだったけどこの本なら読めた。 ノーベル物理学賞受賞者だけどとても面白いファインマンという人が好きになる一冊。 ちなみにファインマンが主人公のドラマ「チャレンジャー号 73秒も真実」もおすすめ。
天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(上)
エドワード・O・ソープ, 望月 衛
最近読んだ本。 伝説的なブラックジャックプレイヤーの数学者 エドワードソープの自伝。 1番気に入ってるエピソードは情報理論のシャノンと組んでルーレットのイカサマ装置を開発したところ。
実力も運のうち 能力主義は正義か?
マイケル・サンデル, 鬼澤 忍
最近読んだ本。 実力主義がアメリカを蝕んでいることがよくわかる。 個人的には大学入試は半分くらいくじ引きにしろ、というのはすごく良いアイディアだと思う。 成功者は常々運が混じっているのに100%実力だと誤解しがち、というのはその通りだと思うしもっと謙虚でいないとね。
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